〜4日目〜「東京」探訪

4日目

下北沢のネカフェの居心地があまりに良すぎて、寝坊気味に慌てて店をチェックアウト。

あっぶねー。もうちょっと追加料金取られるところだった、、。

安堵のため息を1つついて店を出ると、まさかの土砂降り、、。

うわぁ、、まじかー。

旅先での雨は本当に利く。

それも1日の始まり、さぁこれからどうしようか!ってときの突然の雨はボディーブローのように脇腹に鈍い痛みがじわじわに響いてくる。

ヒッチハイク出来そうにないなー。

そう思い、とりあえず近くのカレー屋に避難しながら作戦を練ることに。

実は、17日に仙台で、先日知り合った友人と会うことになっている。

つまり、逆算して17日に仙台に着くように北上していくとなると、今日が14日だから、、、

おっ、余裕で今日一日東京に居れるじゃん!

ということで、急遽一日「東京」を満喫することに決定!

ヒッチハイクに焦る必要はないことが分かって心に余裕が生まれ、さらにはカレーでお腹が満たされ、心が一気に明るくなる。

すると、驚いたことに

まるで心と連動するかのように外の天気も晴れ間が見え始めた。

これはラッキー!

ということで、急いで駅へ向かう。

じゃーん。

神のカード「東京メトロ 1日乗車券」を召喚

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これにより、東京メトロ各線が24時間乗り放題になる。

購入した時間から24時間だから、日を跨いで明日も使える。

しかも、何とたったの「600円」で買えるから本当に驚きである。

大阪出身の僕からしたら、本当にあり得ない程安い。

大阪の私鉄は高いんだよねー。

なので、東京観光したことないよという方はこの「一日乗車券」を是非利用しましょう!

少なくとも、交通費はかなり安く抑えられるはずです!

「いやいや、ちょっと待てよ!

お前、ヒッチハイクで旅してるんじゃないの?切符買ってるじゃん!妥協したな?」

何やら外が騒がしいですね。

良いですか。

「妥協ではありません、方向転換です!」

(分かる人には分かるネタ)

東京の下道は絶望的にヒッチハイクは無理だと確信しました、、。

よって、これは戦略的方針転換です!

...ということにします。笑

ということで、始まった東京観光ツアー。

1箇所目は...「浅草」

浅草駅を降りた時から感じたことは、まぁとにかくこれまで以上に外国人が多い。

さすが、人気だなぁ、浅草。

そんな僕も、階段を上り地上へ上がった途端に広がる景色を観て納得する。

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出た瞬間人力車!

いきなり飛び出す浅草の下町ワールドに思わず心を奪われる。

スゲェ!!

いとも簡単に童心に返ってしまった僕はテンションが上がって、人力車のお兄さんに話しかけた。

すみません、あまりお金持ってないんですけど、、。と前置きしたにも関わらず、

人力車のお兄さん、めちゃくちゃ親切におススメの周り方を教えてくれました。

そのあまりの親切ぶりに感動して記念に一枚。

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今度は絶対人力車乗りに来ますね!

お兄さんにおススメされた周り方で浅草を堪能することに。

まず見えたのは雷門。

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浅草といえば殆どがこの「雷門」のイメージ。

僕も思わず「おぉ、よく見るやつや!」ってテンションが上がりました。

ここで、お兄さんのおススメポイント!

この雷門を潜って浅草寺方面に向かうのではなく、このまま敢えて通過して、

オレンジ通り→花やしき浅草寺→最後に仲見世を通って雷門

に戻ってくるのが、浅草の下町もじっくり堪能出来て非常に良いとのこと。

なるほど、通過するのね。

というわけで、雷門を通り過ぎてちょっと歩くと、、

あった、ありました!「オレンジ通り」

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確かに通りに広がる下町感。

堪らないです。

一気にカメラのシャッターを切る回数が多くなる。

さらに行くと、名前は聞いたことありましたよ「花やしき

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たしか遊園地?だっけかな、、。

どれどれ、中を散策してみようかな。

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なるほど、なんか懐かしい感じ!

とにかくレトロで昭和感が凄い、、!

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クレヨンしんちゃんの「オトナ帝国」みたいな感じ。

こりゃ帰っちゃうよ、子供に。

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中のアトラクションも昨今の最新鋭のものでは有り得ないぐらいガタゴトと大きい音を立てるものばかり。

良い感じに錆びれてて、色も沈着してる感じ。

パッと目を引くようなハイカラなものなんて一切ない。

うわー、めっちゃ最高じゃん、、。

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むしろ、これは大人の方が絶対楽しいなと思いました。笑

そして、やって来ましたメインディッシュ「浅草寺

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ここに来て凄い人の数!

警備員さんも大変だなぁ、、。

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本堂から見下ろした景色はまた格別でした。

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最後に仲見世を通って「雷門」に戻りゴール。

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浅草はレトロな景色だけでも楽しめるけど、やっぱりグッズだったり食事だったり、とにかく店が多いから、今度はちゃんとお金の使える時に来ようと思いました。

やっぱ贅沢出来る旅が一番楽しいかも、、?

浅草の下町の空気を堪能したところで、次に向かうは「新宿御苑

ここでも役に立つ「一日乗車券」。

この切符だけでほとんど何処にでも行けちゃいます。

新宿御苑前」に到着!

さっきの下町の空気とは一変。

周りが緑に囲まれた自然空間。

1つ外に目を向ければ、ビルが乱立する大都会に存在する自然空間が何ともエモい!

入館料を支払い、いざ、御苑へ!

まず、パッと目につく大きな建物。

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温室ゾーン。

熱帯や温かい地域の植物達が観れるゾーン、まずはこれに入ってみよう!

入った瞬間モワッとした感じがして、暑いと思っていた外は実は風が吹いていたことに気づく。

四方八方を大きな葉の植物が生い茂っていた。

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殆どが知らない名前だったり一度聞いただけじゃ覚えられないような名前の植物だったけれど、たまにマンゴーだったりバナナだったりを見ると何だか嬉しくなった。(それ腹減ってるだけじゃないか...?)

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あっち観てこっち観てをしてるうちに出口に。

いやー、面白い植物一杯あったなー。

外に出てそのまま真っ直ぐ進むと、何だかとてつもなく拓けた芝生が一面を覆っている。

わぁ、スゲェ!

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都会のど真ん中に一面に広がる健康的な芝生。

その上に広がる一人一人のドラマ。

寝そべっているカップ

談笑している外国人

犬の散歩をしている女性

それらを温かく照らす夕陽

緑の奥に悠然と佇む大きなビル

誰もが主役で、今この瞬間の景色を作りあげているんだなと思った。

都会のシンボルと自然と人が両立しているこの瞬間の景色に何だかグッときた。

以前に読んだ西加奈子さんの『舞台』を思い出す。 ニューヨークのセントラルパークってこんな感じなのかなー。

何気ないこんな瞬間を感じるために僕はずっと旅がしたかった。

何だか自分もこの瞬間の一員になりたくて、しばらく芝の上で寝そべっていた。

持参したミニギターを弾いたりなんかしながら。

気づけばあっという間に1時間が経っていて、次第に夕陽も沈み始めた。

そろそろ行くかー。

重い腰を上げて御苑の中をさらに進む。

とにかく、御苑は広かった。

バラの花壇だったり、池だったり。

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僕が周ったのは一部だったけれど、それでも十二分に楽しめた。

何だか心が軽くなった感じがする。

自然の力は大きいね。ありがとう、御苑!

色々と堪能したら何だか小腹が空いてきた。

たくさん歩いたし、甘いものが食べたくなって「そうだ!紀の善に行こう!」と思いついた。

「♪飯田橋の駅を〜降りて気づいた〜」

他の星から / 乃木坂46

でお馴染み、東京メトロ 飯田橋駅の「紀の善」の「クリームあんみつ」¥850

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ちなみに、写真のクリームあんみつは「白玉2個」追加しているメニューにはない裏メニューカスタム。

久々に食べたけど、やっぱりむちゃくちゃ美味しい。

甘いもの好きな人は、東京観光の際は是非食べてみることをオススメします!

ほんと感動しますよ。

さて、満足したし今夜をどうやって過ごすのかをそろそろ決めなくてはならない。

色々検討した挙句、一日乗車券が明日まで使える以上、埼玉へ今日向かう理由はないとの結論に至った。

先日、野宿が意外にも快適なことに気づいてから、野宿することに抵抗はなかったけれど、シャワーは絶対に毎日浴びたい。

ということで、今夜も東京のネカフェで一泊することに。

あんまりお金使えないけれど、仕方ない、、。

時間は20:00過ぎ。

ネカフェに行くにはまだ時間がある。

どっかでまだ遊べるなーと考えた挙句、思いつきで「東京タワー」を観に行くことに。

実は、スカイツリーよりも東京タワーの方が好きなんですよね。

何かレトロな感じがして、東京タワーの方が渋くてカッコよくないですか??

メトロで移動すること約20分。

「神谷町」に到着。

駅の出口から出ても周りは高いビルしかなくて、東京タワーは一切見えない。

出口から南へ約400m歩くと、、

左折した角から突然大きく視界に飛び込んできた「東京タワー」

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そのあまりの存在感と悠然と佇む姿に思わず心が震えてしまって言葉を失った。

1、2分本当にボーッとただ眺めたあと、ふと我に返り、東京タワーの足下を目指して歩き出す。

どんどん視界一杯に広がってくる東京タワーに完全に心を奪われてしまった。

赤い鉄骨の一本一本がハッキリと見え、それを縁取るように輪郭はオレンジ色に発光していた。

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夜空の深い紺色が東京タワーの淡いオレンジを浮かび上がらせ、何だかそこに実際に存在しているようないないような。

少し現実離れした怪奇じみたもののように感じた。

カッコいいな、、東京タワー。

東京タワーにすっかり魅了されて、帰り道も何度も振り返り、東京タワーをこの目に焼き付けたいと必死だった。

何か、当初は東京はスルー気満々だったけど、結果めっちゃくちゃ堪能してるじゃん!

やっぱ自分では分かってる気になってても、本当の輝きに気づけてないことってまだまだ多いんだろうなー。

ここに来てようやく、この旅の楽しみ方が少し体に馴染んできたような気がした。

さよなら「東京」

明日からは、また北を目指します!