〜5日目〜「road to 仙台」
5日目
ふぁ〜。
眠い、、、。
アラームのスヌーズ機能を5回程繰り返したところでようやく目覚める。
(今日は東京を出て、「仙台」を目指していかないと...。)
まだまだ眠さはあるものの、東京観光を満喫した疲れは不思議とあまり感じない。
(俺ってもしかして、この旅で結構タフになったんじゃないか...!
旅の効果が早速現れ始めてる...?)
なんて鼓舞しながらシャワーを浴びて、颯爽と本日お世話になった宿を飛び出した。
それにしても、東京ではお金を使いすぎた、、。
今後はなるべく抑えていかないとなー。
駅前のガストで一番安そうな物を頼み、早速今後の具体的な作戦を練っていく。
スマホの充電が減るのを気にして、充電器完備のお店を選んだ。
よし、この方向で行こうかな。
その出発点は埼玉県の「蓮田SA」にすることに決定した。
この「蓮田SA」はスマートICなので、下道からのアクセスが可能で、徒歩でも入れる。
インターチェンジでのヒッチハイクの難易度を考えるとこれがベストだった。
問題は、そこまでのアクセス方法だけど、さすがに東京の下道でのヒッチハイクは無謀なので、電車で徒歩圏内の駅まで移動し、そこから徒歩で「蓮田SA」に忍び込む算段を立てた。
そうと決まれば即出発!
時間に余裕ぶっこいていると、痛い目を見るぞ、急ごう...!
改めて気合いを入れる。
17日には仙台で友人に観光案内して貰えることになっている。
なので、それまでには何としても辿り着かなければならないし、16日の夜には出来れば仙台にいたい。
赤坂見附駅の景色を一回みまわした。
さらば、「東京」!
ここから東京メトロから東京駅でJRに乗り継いで一気に埼玉県の「白岡駅」まで向かう。
約1時間後、
「白岡駅」到着。
ここから、「蓮田SA」まで徒歩で向かう。
距離は大体1.2kmぐらいかな?
余裕余裕なんて思ってたら、googleマップに表示されてる「蓮田SA」の目の前まで行っても一向に入れそうな道が見当たらない。
あれ?おかしいな...。
地図を拡大してよく見てみると、隣に見える工場の周りを大きく迂回する必要があった。
オーマイガー...。
まぁ、だとしても大した問題じゃないか!
歩けば済む問題だしね〜。
あまり動じることなく、方向を変えて歩き進める。
暑いけど、何かこういうの旅って感じがして楽しいな〜。
ふと周りを見回せば、古い一軒家に畑なんかが広がっていて、田舎の風景を思い出させる。
自分の田舎が何だか少し恋しくなっちゃった。
そんなこんなで、歩き続けること約50分。
ようやく「蓮田SA」に到着!
こうしてみると結構歩いたな、、。笑
達成感に満たされそうになるも、直ぐにヒッチハイクをスタートしないとマズイ。
何しろ、スタート地点に来ただけで、まだ1つも「仙台」に向かえていないのだ。
まずは「蓮田SA」の構造や人の出入りなんかを大まかに確認し、下り線の高速道路情報なんかも加味して作戦を立てる。
最初の行き先を「佐野SA」にすることに。
基本的には、何かあっても徒歩でSA内に出入り出来るスマートICで降ろして貰うか、シャワーを浴びれるSA、PAを拠点としてヒッチハイクをする方針だった。
野宿は別に良いけれど、夏だしどうしてもシャワーは浴びたかった。
じゃないと、乗せて貰う方にも申し訳ないし...。
ということで、まずは「佐野SA」と書いたボードを準備。
1日ぶりのヒッチハイクスタート!
5日目にして、慣れてきたのか、ボードを掲げることに緊張しなくなってきた。
基本は断れるものだと理解すれば、むしろ気軽にドライバーさんに合図を送ってみたり、積極的に話しかけに行くことが出来た。
どんな反応が返ってきても笑顔を絶やさないように心がけてヒッチハイクすること、15分。
「お兄さん、佐野でしょ?良かったら乗っていく?」
とのお声かけが!!
良いんですか!ありがとうございますっ!!
話しかけて下さった女性についていくと、車にはお子さんが二人乗っていた。
おぉ、初めての子供連れの方!
お子さんの気に触れないようにしないと...と少し気を引き締める。
しかし、車内の空気は明るさと賑やかさで満ちていて、そんなのは全部杞憂だったと直ぐに思い直す。
自分でもびっくりするぐらい居心地が良いというか乗っていて楽しい!
凄く気さくに話しかけて下さるお母さんに
助手席で話題の中心にいて、感性が面白いお兄ちゃん
隣で落ち着きのないひたすら可愛い弟くん
そんな賑やかな車内はあっという間に「佐野SA」に、、。
少し、内心でもっとご一緒したかったなー...なんて思っていると、何とお母さんのご提案でこの先の「上河内SA」まで連れて行って頂けることに...!
本当に...本当にありがとうございます!
あとは、もう少しの時間この元気に触れていられるのが純粋に嬉しかったです...!
そこから先に向かう車内の中でも、たくさんお話して盛り上がりました。
現実思考なんだけど、突拍子もない返しをするお兄ちゃんを見てると、何だか昔の自分を見てるようで面白かったです。笑
本当に子供って可愛いなーと20歳を超えてから染みじみ感じます。
そして、「上河内SA」に到着。
お母さんの読みどおり、「上河内SA」の方が大きくて人が多い!ありがとうございます、、!
お別れの前に、今後の近況を報告するために連絡先を教え合い、記念に車の前で皆さんと一枚。
元気な子供達と気さくなお母さんに一杯のエネルギーを貰いました!
ここまで乗せて下さった「アベさん」。
本当にありがとうございました!!
とりあえず仙台を満喫してきます!
さて、ここから16日の夜までに仙台に着くとして、まだ丸一日以上ある。
ペース的にはかなり余裕をもって順調。
今日はSAで野宿することも考慮して、とりあえずシャワーが浴びれる「安積SA」まで行ければ良いことにした。
外では急に雨が降り始めたため、慌てて食堂内に入る。
余裕を感じてた時に限ってこれかー...。
先行き不透明な感じがして、一抹の不安を感じながらスケッチブックに「安積..」と書こうとしたその時、
「お兄ちゃん、何処まで行きたいの??」
顔を上げると、そこには笑顔でこちらに目を向ける優しげなおじさんが。
これはいけるか...!
「安積SAまで行きたいんです...!今「仙台」を目指してるんですけど、もし、宜しければご一緒にお願い出来ませんか...?」
(お願いします...!)
「おぉ、そうなんや!俺も安積SAでシャワー浴びるつもりで仙台へ行くところやったから乗って行き!」
まさかのドンピシャ...!!
やったー!!!
ありがとうございます!!
この話しかけて下さった男性。
何とこの旅で遂に初となる「長距離トラックの運転手さん」でした!
やったー!、トラックの助手席に乗るの憧れてたんですー。
長時間乗せて貰うの憧れてたんですー。泣
ワクワクしながら助手席へ。
おぉ!!高い。
しかも、見晴らしが抜群に良い、、。
遂に、待ちに待ち焦がれたトラックが走り出す。
おぉー!!
思ったより軽やかに進む。
これから宜しくお願いします。
まずは、簡単な自己紹介から。
ドライバーさんは「方さん」と呼んで!と気さくにおっしゃった。
方さん、今回がヒッチハイカーを乗せるのが初らしかったのだけど、ずっと乗せたい思いはあったもののタイミングに恵まれずその思いが燻っていたのだとか...。
確かに、僕のことを気遣った話し方や表情、前置きなんかにそんな人の良さが表れている。
え、何だか今日めっちゃ楽しい、、!!!
道中では、僕のこれまでの道のりの話、大学の話、あるいは「方さん」の話や長距離トラックの仕事の話など、色々と盛り上がった。
そんな二人を乗せて、4tトラックはあっという間に「安積SA」に到着。
ここで、シャワーを浴びて更に先の「菅生」を目指す。
安積SAから菅生に向かうまでおよそ110km
時間にして1時間強はあったのだけど、それが本当に一瞬に感じるぐらい居心地が良かった。
人との出会いって素晴らしい。
方さんは言う。
「これまでの旅が順調過ぎるんやなー。きっとこれから帳尻合わせで辛いこともやってくるやろう...!人生そんな甘くないで!頑張りやー!」
やっぱ今までが人に恵まれてたんですよねー。笑
しかし、短いながらも実際これまでを経験してきた僕は確信している。
「どんな場所でも、いつか必ず人は助けてくれる!」
今日は「菅生PA」で一泊するという「方さん」におやすみなさいを告げて、同じく僕もここで一泊することに。
明日の朝、仙台に到着します。