僕が旅に出る理由
くるりの曲に
「僕が旅に出る理由は 大体100個くらいあって...」
という節から始まる曲がある。
曲名は「ハイウェイ」。
名曲多しくるりの楽曲の中でも、僕はその曲がとにかく好きだ。
イントロのアコギのフレーズなんかは、まさしくこの先に待つ「旅」への期待だったり不安だったり、そういうのを丸ごと引っくるめた高揚感を軽快かつ上品に表現出来ている気がする。
だから、この曲のイントロを聴きながら歩いているだけで、教科書しか入ってないリュックも40リットルのバックパックになるし、歩き慣れた街並みでもまるで自分が知らない景色の中を旅しているかのような気分になれる。
それと歌詞も好き。何より冒頭に続いて歌われる「旅することの理由」がなんか良い。
「1つ目は、ここじゃどうも息が詰まりそうになった」
うん、うん、わかる!って思う人、きっと多いはず。言わずもがなって感じでしょ?
この後にさらに続く旅の理由については、具体的には3つ言及されるのだけど、そのどれもが良い意味で脱力感があって「あぁ、旅に出るって実はこれぐらいのスタンスで良いのかな」なんて思えてしまう。
夜空に浮かぶ月に誘われてみたり、車の免許を取ったきっかけにふらっと出てみたり...。
「旅に出る」って言うと何か凄いことをやろうとしてるみたいに思えて、一段階ギアを入れないとこの壁は登れないな、なんて思いがちだけど、実は案外そのまま登れてしまったりするんじゃないだろうか。
自分は昔から、頭の中であれやこれやと考えすぎてしまうタイプの人間だから、このくらいのスタンスで自由に動ける人の人生を横から見ていると、本当に幸せそうだなって思うし、いつも憧れていた。
だから、僕はこれから旅に出る理由を聞かれたら...そうだな。
「夜空に浮かぶ月に誘われたから。」
なんて答えるのはどうだろう。....くさっ!
そんなことを考えながら、僕は今、ベランダで何も見えない夜空の下で、スマホを片手に人生初のブログを書いている。
慣れていないせいなのか、人生初の旅を前にしてなのか、何かを書こうとしても驚くほど言葉が出てこない...。
もっと言葉はまとまってた筈なのになー。
あとで見返したときにすっごくつまらないことしか書いてなさそうで怖い。
こういう時の予感は大体当たるんだよなー。笑
とにかく、せっかくこうして人目に触れるものを書くからには飾らず素直に思ったことを書いていこうって決めた。
自分は完璧主義なところがあるから、ちょっと体裁を気にしてしまいがちだけど、この旅では自分のそういう所を是非直したい。
それこそ、100個ある僕が旅に出る理由の1つに「いつまでも頭で考えてないで、とにかくやってみたい」というのがある。
(あぁ、それにしても、慣れないな...。
いっそ、もう一回書き直そうかな。)
ふと考えがよぎる。
....っていきなりダメじゃん!!
思い切って投稿ボタンを押した。